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pips(ピップス)とは、為替レートがどれくらい動いたかを表す単位です。
長さを「センチメートル」で測るように、FXでは値動きの幅を「pips」で表します。
たとえば、米ドル/円では一般的に、0.01円の値動きが1pipです。150.00円から150.01円へ動けば、1pip上がったと数えます。
ただし、1pipは必ずしも画面に表示される最小の値動きではありません。さらに細かい価格を表示する取引ツールもあります。
この記事では、pipsの数え方と、小数点の読み方をやさしく説明します。
pipsとは?値動きを測る「ものさし」
pipsは、為替レートの変動幅を表すために使います。
たとえば、身長が150センチから151センチになったら、「1センチ伸びた」と表せます。
同じように、米ドル/円が150.00円から150.01円になったら、「1pip上がった」と表します。
レートそのものが「現在の価格」、pipsが「どれだけ動いたか」です。
なお、英語では単数形が「pip」、複数形が「pips」です。この記事では、1つ分を「1pip」、複数を「10pips」などと表記します。
1pipは何円・何ドル?
1pipが表す値幅は、通貨ペアによって異なります。
代表的な通貨ペアでは、一般に次のように扱われます。
| 通貨ペア | 1pipの値幅 | 1pip上がる例 |
|---|---|---|
| 米ドル/円 | 0.01円 | 150.00円→150.01円 |
| ユーロ/円 | 0.01円 | 160.00円→160.01円 |
| ユーロ/米ドル | 0.0001米ドル | 1.0800→1.0801 |
| ポンド/米ドル | 0.0001米ドル | 1.2700→1.2701 |
※レートは説明用の例で、現在の相場ではありません。会社・商品・取引ツールによって表記が異なる場合があるため、利用するサービスの定義も確認してください。
米ドル/円の「0.01円」は、1銭です。
まずは、「米ドル/円では一般的に1pip=0.01円」と覚えると、数字を読みやすくなります。

DMM FX公式:pipsの意味と通貨ペアによる違い ※外部リンク
pipsの数え方は「価格差÷1pipの値幅」
基本の計算は、次のとおりです。
変動幅のpips数=価格差÷1pipの値幅
まず価格差の大きさを求め、そのあとに上がったのか、下がったのかを確認します。
米ドル/円が150.00円から150.10円になった場合
価格差は0.10円です。
米ドル/円の1pipを0.01円とすると、次の計算になります。
0.10円÷0.01円=10pips
つまり、10pips上がったことになります。
米ドル/円が150.00円から149.80円になった場合
価格差の大きさは0.20円です。
0.20円÷0.01円=20pips
この場合は、20pips下がったことになります。
| 米ドル/円の値幅 | pipsで表した幅 |
|---|---|
| 0.01円 | 1pip |
| 0.10円 | 10pips |
| 0.20円 | 20pips |
| 1.00円 | 100pips |
「1円動いたから1pip」ではありません。米ドル/円では、1円の値動きは一般的に100pipsです。
ユーロ/米ドルでは、割る数字が違う
ユーロ/米ドルが1.0800から1.0810になった場合、価格差は0.0010米ドルです。
1pipを0.0001米ドルとして計算すると、
0.0010÷0.0001=10pips
となります。
米ドル/円の計算に使う「0.01」を、すべての通貨ペアにそのまま当てはめないようにしましょう。
画面の最後の桁が、1pipとは限らない
取引画面では、米ドル/円が「150.001円」のように、小数点第3位まで表示されることがあります。
この場合、次の2つは違う値幅です。
| 値幅 | 1pip=0.01円とした場合 |
|---|---|
| 0.01円 | 1pip |
| 0.001円 | 0.1pip |
たとえば、150.000円から150.001円への変化は0.1pipです。
150.000円から150.010円への変化なら、1pipです。
センチとミリの関係で考えてみよう
1センチの中に、10ミリがあります。
同じように、1pipの中には、0.1pipが10個あります。
細かい目盛りが表示されても、1pipの大きさが自動的に変わるわけではありません。
1pipの10分の1を「pipette(ピペット)」と呼ぶこともあります。
DMM FXでは、米ドル/円などの価格の刻みを0.001円と説明しています。一方、同社のpipsの説明では1pip=0.01円です。このように、価格の最小の刻みと1pipは区別されます。

DMM FX公式:価格の刻みを表す「呼値」 ※外部リンク
pipsと損益の金額は、別のもの
「10pipsの利益」と聞いても、それだけでは何円の利益かはわかりません。
pipsは値幅、損益額は値幅と取引数量によって決まる金額だからです。
米ドル/円の1pipを0.01円とすると、同じ1pipでも、取引数量によって影響は変わります。
| 取引数量 | 1pipの値動きによる損益の変化 |
|---|---|
| 1,000米ドル | 0.01円×1,000=10円 |
| 10,000米ドル | 0.01円×10,000=100円 |
※為替差損益の変化を示す計算です。利益か損失かは売買方向によって異なり、スワップポイントや手数料などは含めていません。
また、1pip=0.01円は「1米ドルあたりの価格差」であり、「取引全体の損益が0.01円」という意味ではありません。
ロットと通貨量の換算は、次の記事で説明しています。
pipsは、どんな場面で使う?
レートが動いた幅を伝えるとき
「米ドル/円が20pips上がった」のように、値動きを説明するときに使います。
ただし、値動きの大きさを比べる際も、通貨ペアの違いを確認しましょう。同じpips数でも、変動率や円換算の損益まで同じとは限りません。
買い価格と売り価格の差を確認するとき
スプレッドは、買い価格と売り価格の差です。「0.2pips」など、pipsで表す場合があります。
米ドル/円で1pip=0.01円なら、
0.2pips=0.002円=0.2銭
です。
同じ条件なら、pips表示と銭表示を換算して比べられます。
注文価格との距離を表すとき
「買った価格から20pips下」のように、別の価格までの距離を表す場合にも使います。
ただし、注文画面に入力するのが「価格」なのか「pips数」なのかは、取引ツールによって異なります。入力欄の単位を確認してください。
pipsについてよくある質問
pipsとpoint(ポイント)は同じですか?
必ずしも同じではありません。
たとえば、MT4・MT5などでは、pointが価格表示の細かい刻みを表す場合があります。
米ドル/円が小数点第3位まで表示され、1point=0.001円、1pip=0.01円という条件なら、10points=1pipです。
会社・商品・ツールによって違う場合があるため、「1point=1pip」と決めつけないようにしましょう。
OANDA証券:pips・pipette・pointの違い ※外部リンク
スプレッド0.2pipsと3pipsは、金額でどれくらい違いますか?
米ドル/円を10,000通貨、1pip=0.01円として計算すると、次のとおりです。
| スプレッド | 計算 | 価格差の金額換算 |
|---|---|---|
| 0.2pips | 0.2×0.01円×10,000 | 20円 |
| 3pips | 3×0.01円×10,000 | 300円 |
※スプレッドがその幅だった場合の計算です。幅の変動や、ほかの費用などは含めていません。
入金額を増やすと、1pipの損益額も変わりますか?
同じ通貨ペア・取引数量・計算条件なら、入金額を増やしただけでは1pipあたりの為替差損益は変わりません。
損益額を見るときは、入金額だけでなく、実際に何通貨を取引しているかを確認してください。
まとめ:pipsは値動きの幅、金額は数量と合わせて考える
pipsを理解するポイントは、次の4つです。
- 為替レートの値動きを表す単位
- 米ドル/円では一般的に1pip=0.01円
- 画面の最後の桁が、必ず1pipを表すわけではない
- 実際の損益額は、取引数量と合わせて確認する
まずは、「pipsはものさしの目盛り」「取引数量によって金額への影響が変わる」と覚えましょう。
※FXは元本や利益が保証される取引ではありません。pipsの計算ができても、将来の値動きや約定価格を予測できるわけではなく、預けた証拠金を上回る損失が発生する場合があります。
✅ 編集長監修
祥吾
FX歴15年。専門用語につまずいた経験をもとに、初心者にもわかりやすい用語解説を専門に発信している。

