OCO注文とは?2つの注文を同時に出す仕組みをやさしく解説

OCO注文のイメージ:FXチャートと注文設定画面 取引の基本用語

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OCO注文(オーシーオー注文)とは、2つの注文をひと組で設定し、一方が約定すると、もう一方が自動的に取り消される注文方法です。

代表的な使い方は、保有しているポジションに「利益確定の指値注文」と「損切りの逆指値注文」を同時に設定することです。

ただし、OCO注文は決済専用とは限りません。業者や取引ツールによっては、新規取引にも使えます。

この記事では、OCO注文の仕組み、買い・売りポジションの決済例、新規注文での使い方、IFD・IFO注文との違い、注意点を初心者向けに解説します。

OCO注文とは?一方が約定すると他方が取り消される注文

OCOは「One Cancels the Other」の略で、一方の注文が成立すると、もう一方を取り消す仕組みを表します。

売買が成立することを「約定(やくじょう)」と呼びます。OCO注文では、2つの注文を同時に実行するのではなく、先に約定した注文に応じて、もう一方を取り消します。

注文の状態基本的な動き
どちらも約定していない2つの注文が有効な状態で待つ
注文Aが約定した注文Bが自動的に取り消される
注文Bが約定した注文Aが自動的に取り消される

実際の執行や取消処理は、業者の注文ルールに従います。価格が条件に達したことと、注文が約定したことは区別して確認しましょう。

独立した注文を2つ出すだけではOCOにならない

指値注文と逆指値注文を別々に出しただけでは、必ずしも一方の約定後に他方が取り消されるわけではありません。

OCOとして連動する設定になっているか、発注画面や注文一覧で確認する必要があります。

約定の基本は、約定とは?注文が成立する仕組みも参考にしてください。

決済OCO注文の使い方:買いポジションの例

ドル円を150円で買い、そのポジションを保有しているとします。

「152円になったら利益確定し、148円まで下がったら損切りしたい」という場合、次の2つの売り決済注文をOCOで設定します。

目的注文方法設定例
利益確定売りの指値注文152円
損切り売りの逆指値注文148円

※価格は仕組みを説明するための仮定です。現在の為替レートや推奨する注文価格ではありません。

利益確定の注文が先に約定した場合

152円の売り指値が約定すると、対象の買いポジションが決済されます。組み合わせた148円の売り逆指値は取り消されます。

仮に1万米ドルを150円で買い、同じ数量を152円で決済できた場合、為替レートの差による利益は次のとおりです。

(152円-150円)×1万米ドル=2万円

損切りの注文が先に約定した場合

売り逆指値の条件を満たして注文が約定すると、対象の買いポジションが決済されます。組み合わせた152円の売り指値は取り消されます。

仮に同じ1万米ドルを148円で決済できた場合、為替レートの差による損失は次のとおりです。

(150円-148円)×1万米ドル=2万円

ただし、逆指値注文は148円での約定を保証するものではありません。急変動などによって147.800円で決済された場合、価格差による損失は2万2,000円になります。

※計算例は、対象数量の全量を記載した価格で決済できた場合です。手数料やスワップポイントなどは含みません。

売りポジションでは、買いの決済注文を設定する

OCO注文は、売りポジションの決済にも使えます。

ドル円を150円で売り、「148円まで下がったら利益確定し、152円まで上がったら損切りしたい」という場合です。

目的注文方法設定例
利益確定買いの指値注文148円
損切り買いの逆指値注文152円

売りポジションは、買い戻すことで決済します。そのため、利益確定・損切りの両方が買い注文になります。

買いポジションと売りポジションでは、利益確定と損切りを置く価格の方向が逆です。

保有ポジション利益確定の方向損切りの方向
買い値上がりした側値下がりした側
売り値下がりした側値上がりした側

設定する際は、保有ポジション、決済する売買方向、数量を確認しましょう。

OCO注文は新規取引にも使える?

業者や取引ツールによっては、2つの新規注文を組み合わせたOCO注文が利用できます。

例えば、ドル円が150円前後のとき、次の2つをひと組で設定する使い方があります。

  • 148円まで下がったら、新規の買い指値を出す
  • 152円まで上がったら、新規の売り指値を出す

一方が約定して新しいポジションができると、もう一方の新規注文が取り消されます。

対応するサービスでは、一定の価格まで上がったら買う注文と、下がったら売る注文など、別の組み合わせを設定できる場合もあります。

新規OCOの成立後、残った注文は損切りとして機能しない

新規OCOでは、もう一方の注文は取り消されます。新しく持ったポジションの利益確定・損切りが、自動的に設定されたことにはなりません。

例えば、148円の買い指値が約定すると、152円の新規売り注文は取り消されます。成立した買いポジションの決済方法は、別に確認する必要があります。

また、新規OCOに対応しているか、どの組み合わせを使えるかは取引ツールによって異なります。OANDAの説明でも、OCOは新規・決済の双方で使える一方、同社のMT4で設定できるものは決済OCOと区別されています。OANDA証券:MT4でのOCO注文

OCO注文・IFD注文・IFO注文の違い

3つの注文方法は、組み合わせる注文と、その注文が有効になるタイミングが異なります。

注文方法基本的な組み合わせ仕組み
OCO注文2つの新規注文、または2つの決済注文一方が約定すると他方を取り消す
IFD注文新規注文+決済注文新規注文の約定後に決済注文が有効になる
IFO注文新規注文+決済OCO新規注文の約定後に利益確定・損切りの注文が有効になる

例えば、新規の買い注文と、その後の利益確定・損切りまでまとめて予約したい場合は、IFO注文が該当します。

すでに保有しているポジションに2つの決済条件を設定したい場合は、決済OCOが代表的な方法です。

名称や設定できる条件は業者によって異なるため、利用するサービスの説明も確認してください。

新規と決済をつなぐ考え方は、IFD注文とは?新規と決済を同時予約する注文方法で解説しています。

OCO注文のメリット

2つの決済条件をあらかじめ設定できる

決済OCOでは、利益確定と損切りの条件を同時に設定できます。

その場で判断して注文する方法と比べ、どの条件で決済するかを事前に整理しやすくなります。ただし、設定した条件が適切かどうかは、別に検討する必要があります。

もう一方の注文を手動で取り消す手間を減らせる

一方が約定した後、不要になったもう一方を自動で取り消すことが、OCOの基本機能です。

独立した注文を2つ管理する場合と比べ、取消忘れを防ぐための仕組みになります。

画面を見ていない間も、条件に応じた執行を予約できる

注文を受け付けた後は、業者の仕組みに従って執行されます。

ただし、「設定後は確認しなくてよい」「必ず予定どおりの金額で決済できる」という意味ではありません。 注文の有効期限や、保有数量の変更などを確認する必要があります。

OCO注文を使う際の注意点

損切り価格と損失額は保証されない

逆指値注文では、条件となる価格と実際の約定価格が異なる場合があります。この価格差をスリッページと呼びます。

相場が急変したり、週末明けに価格が大きく離れて始まったりすると、想定以上の損失になることがあります。

外為どっとコムも、OCOに含まれる指値・ストップ注文には、月曜オープン時の約定ルールが適用されると説明しています。利用する業者の通常時・取引開始時の執行条件を確認しましょう。外為どっとコム:月曜オープン時の約定ルール

チャート上の価格だけで約定を判断しない

FXには売値と買値があります。チャートが表示する価格と、注文の判定に使う価格が同じとは限りません。

例えば、買いポジションの売り決済は、通常、売値を基準に確認します。売りポジションの買い決済は、通常、買値を基準に確認します。

チャートが設定価格に達したように見えても、注文の判定価格が条件を満たしていない場合があります。表示される価格と、業者の判定ルールを確認してください。

決済対象と注文数量を確認する

複数のポジションを持っている場合、どれを決済する注文なのかを確認します。

保有数量の一部だけを対象にしたOCOなら、約定後も残りのポジションが保有されたままになることがあります。

また、手動で一部決済した後に、関連注文がどう変更・取消されるかは業者の仕様によります。数量を変更したときは注文一覧も確認しましょう。

有効期限と変更・取消の扱いを確認する

OCO注文の有効期限や、片方を変更・取消した際の扱いは、業者や取引ツールによって異なります。

期限が切れても、保有ポジションまで自動的に決済されるとは限りません。決済条件がなくなり、ポジションだけが残る場合があります。

取消操作と約定が近いタイミングで行われると、取消が間に合わない場合もあるため、操作後は完了状態を確認してください。

OCO注文とロスカットは別の仕組み

OCO注文は、自分で設定する注文の組み合わせです。ロスカットは、業者が定める証拠金の基準などに基づく強制決済です。

OCOの損切り

祥

✅ 編集長監修

祥吾

FX歴15年。専門用語につまずいた経験をもとに、初心者にもわかりやすい用語解説を専門に発信している。

編

✏️ 担当ライター

編集部

FX基本用語の解説を専門に執筆している編集チーム。

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