証拠金とは?取引に必要な担保金の仕組みをわかりやすく解説

証拠金の仕組みを示すコインと取引画面のイメージ 取引の基本用語

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「証拠金って、取引のたびに払う料金なの?」
「口座に預けたお金は、あとで戻ってくるの?」

証拠金とは、FX取引の担保として預けるお金です。担保とは、支払いが必要になったときに備えて差し入れておくものを指します。

証拠金は、FX会社に支払って終わりになる手数料とは違います。ただし、取引で損失が出れば、その損失によって口座の資金は減ります。

この記事では、証拠金の意味と役割を、身近なたとえや簡単な例で説明します。

証拠金とは?FX取引の担保として預けるお金

FXは、米ドルと円など、2つの通貨の価格の変化を利用して売買する取引です。

取引では利益が出ることもあれば、損失が出ることもあります。そのため、取引をする人は、担保となる資金をFX会社に預けます。このお金が証拠金です。

英語では「Margin(マージン)」と呼ばれます。

証拠金の仕組みがあることで、FXでは預けた資金よりも大きな金額の取引ができます。この仕組みに関係する言葉が「レバレッジ」です。

ただし、証拠金を預ければ利益が保証されるわけではありません。損失が証拠金の範囲に収まるとも限りません。

金融庁:外国為替証拠金取引の仕組みとリスク ※外部リンク

レンタル品を借りるときの「預かり金」に似ている

たとえば、レンタル店で道具を借りるときに、利用料金とは別に、お金を預ける仕組みがあるとします。

預けたお金は、道具の破損などによって支払いが必要になった場合に備えるものです。預けること自体が、利用料金の支払いになるわけではありません。

証拠金も、この「支払いに備えてお金を預ける」という点では似ています。

ただし、FXは道具のレンタルとは違い、価格の変化によって損益が発生します。預けた金額がそのまま戻るとは限らず、相場が急変すると、それを上回る損失が出る場合もあります。

たとえは、あくまで「担保として預ける」という役割を理解するためのものです。

証拠金は手数料や購入代金とは違う

証拠金を理解するには、「預けるお金」と「支払うお金」を分けて考えることが大切です。

お金の種類役割
証拠金FX取引の担保として預けるお金
手数料サービスの利用などに対して支払う料金
商品の購入代金商品を買うために支払うお金

たとえば、証拠金として10万円を入金しても、それだけで10万円の手数料を払ったことにはなりません。

また、通常のFX取引では、預けた10万円で紙幣を購入し、自宅に届けてもらうわけでもありません。売買した価格の差などによって損益を精算します。

取引を終了することを「決済」と呼びます。決済で利益が確定すれば口座の資金は増え、損失が確定すれば減ります。

FXとは?外国為替証拠金取引の意味をやさしく解説

証拠金と取引金額は同じではない

口座に預けた金額と、実際に売買している金額は別のものです。

たとえば、口座に10万円を預け、100万円相当の取引をしているとします。

この場合、担保として預けている資金は10万円ですが、値動きの影響を受ける取引の大きさは100万円相当です。

100万円相当の取引で、価格が不利な方向に1%動けば、値動きによる損失はおよそ1万円です。預けた10万円の1%である1,000円ではありません。

※単純化した説明用の例です。スプレッド、スワップポイント、手数料などは含めていません。

このように、少ない証拠金で大きな取引ができる一方、預けた資金に対する損失の割合も大きくなることがあります。

「口座にいくら入れたか」だけでなく、「いくら相当の取引をしているか」も確認する必要があります。

レバレッジの意味と仕組み

「証拠金」がつく用語の違いを整理しよう

口座画面には、必要証拠金や有効証拠金など、似た名前が並ぶことがあります。

それぞれが何を表すのか、まずは役割を分けて覚えましょう。

用語基本的な意味
預託証拠金取引の担保として預け入れる資金
必要証拠金注文や保有中の取引に必要となる担保の金額
有効証拠金口座の資金に、保有中の取引の評価損益などを反映した金額
余剰証拠金必要な担保などを差し引いた、取引の余裕を表す金額

評価損益とは、まだ終了していない取引について、現在の価格で計算した利益や損失のことです。

呼び方や計算に含める項目は、FX会社によって異なります。「純資産額」「有効評価額」「注文可能額」などの名称が使われる場合もあります。

必要証拠金は「支払って消えるお金」ではない

必要証拠金は、その取引に必要な担保の金額です。

必要証拠金が4万円と表示されても、それだけで4万円の費用が発生したわけではありません。

ただし、その金額を担保として確保している間は、新しい注文や出金に使える資金が制限されます。

取引を決済すると、その取引のために必要だった担保は不要になります。一方、取引で発生した利益や損失は、別に口座へ反映されます。

必要証拠金の計算方法や、取引数量との関係は、次の記事で詳しく説明しています。

必要証拠金とは?取引に最低限必要な金額をわかりやすく解説

預けた金額と、現在の余裕は一致しないことがある

最初に10万円を入金していても、取引中に2万円の評価損が出れば、その損失を反映した資金の評価額は、単純な例では8万円になります。

まだ決済していないからといって、2万円の評価損を無視して新しい注文を出せるわけではありません。

証拠金の状態を見るときは、入金額だけでなく、現在の損益を反映した金額も確認することが大切です。

※説明を簡単にするため、ほかの損益や費用、入出金はないものとしています。

預けた証拠金は引き出せる?

FX口座のお金は、FX会社が定める出金条件を満たせば引き出せます。

ただし、口座残高の全額を、いつでも出金できるとは限りません。

保有中の取引や未成立の注文に必要な担保、評価損、出金申請中の金額などが、出金可能額に影響する場合があります。

そのため、「口座に10万円あるから10万円を出金できる」とは限らず、「取引に使える余裕の金額」と「出金できる金額」も一致するとは限りません。

出金するときは、取引画面の「出金可能額」と、利用するFX会社の出金ルールを確認しましょう。

外為どっとコム公式:口座照会の各項目について ※外部リンク

また、取引を保有したまま出金すると、口座の資金が減り、取引を維持する余裕が小さくなる場合があります。

出金できることと、出金後も十分な余裕があることは、分けて考える必要があります。

証拠金が不足するとどうなる?

証拠金の状態が取引条件を満たさなくなると、新しい注文ができなくなったり、保有中の取引に対応が必要になったりします。

具体的な扱いは、FX会社のルールや、そのときの口座の状態によって異なります。

新しい注文ができない場合がある

注文に必要な証拠金が足りなければ、注文が受け付けられない場合があります。

口座にお金が残っていても、すでに保有している取引などに担保が必要なら、新しい注文に使える金額は少なくなります。

追加の対応や強制決済が発生する場合がある

証拠金が会社の定める基準を満たさないと、追証が発生したり、ロスカットが行われたりする場合があります。

追証は、証拠金不足を解消するために追加の対応を求められる仕組みです。ロスカットは、FX会社が保有中の取引を強制的に終了する仕組みです。

両者は同じものではなく、「必ず警告や追証の通知が来て、その後にロスカットされる」という共通の順番もありません。

追証とは?証拠金不足時に発生する仕組みをわかりやすく解説

ロスカットとは?FXで強制決済される仕組みを解説

口座の資金に対して、必要な担保がどれくらいあるかを確認する指標が「証拠金維持率」です。計算や見方は、次の記事で説明しています。

証拠金維持率とは?ロスカットを避けるための指標

証拠金についてよくある質問

証拠金と保証金は同じ意味ですか?

FXでは、取引の担保となる資金を「証拠金」や「保証金」と呼ぶ場合があります。

ただし、画面に表示される個々の項目まで、すべて同じ意味とは限りません。名称だけで判断せず、その会社の説明を確認しましょう。

証拠金はいくら必要ですか?

通貨ペア、取引数量、為替レート、FX会社の証拠金率などによって変わります。

口座開設時の入金条件と、実際の注文に必要な金額も別です。取引前に注文画面や公式の計算ツールで確認してください。

また、注文に必要な最低額だけを用意すれば、十分な余裕があるというわけではありません。

証拠金を入金するだけで利益は出ますか?

入金しただけで、FXの売買による利益が出るわけではありません。

証拠金は取引の担保です。取引を始めれば、価格の変化などによって利益も損失も発生する可能性があります。

取引を終えれば、入金した全額が戻りますか?

全額が戻るとは限りません。

取引を終えると、利益や損失、費用などが反映されます。損失が出ていれば、その分だけ口座の資金は減ります。

必要証拠金として確保されていた担保が不要になることと、取引の損失が取り消されることは別です。

証拠金は「担保」であり、損失の上限ではない

証拠金は、FX取引の担保として預けるお金です。手数料とは違いますが、取引で損失が出れば口座の資金は減ります。

また、預けた金額よりも大きな取引ができるため、損益を考えるときは、入金額だけでなく取引金額にも目を向ける必要があります。

まずは「預けたお金」「取引に必要な担保」「損益を反映した現在の資金」を分けて考えることから始めましょう。

※FXは元本や利益が保証されず、相場の急変などによって預けた証拠金を上回る損失が発生するおそれがあります。本記事は用語の理解を目的とした情報提供です。取引条件は、利用するFX会社の最新の取引ルールをご確認ください。

祥

✅ 編集長監修

祥吾

FX歴15年。専門用語につまずいた経験をもとに、初心者にもわかりやすい用語解説を専門に発信している。

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✏️ 担当ライター

編集部

FX基本用語の解説を専門に執筆している編集チーム。

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